なにか新しいこと日記

東京在住、30代。新しいことにトライした日々の記録です。

映画『オデッセイ』原作の『火星の人』を読んだよ!

ジョヴァンナです。休日彼を誘って、映画『オデッセイ』を観てきました。

宇宙開発だとかSFにはまるで興味のない私ですが、メッチャおもしろかったです!

 

オデッセイ(字幕版)

【目次】

 

映画『オデッセイ』のあらすじ

マット・ディモン演じる宇宙飛行士のワトニー氏が、火星探査中の事故で「死んだ」と思われ、仲間に置き去りにされるところから物語は始まります。
 
以下、【ネタバレ】注意。
 
 意識を取り戻したワトニー氏は命からがら短期滞在用の施設(ハブ)に逃げ込むも、火星には酸素がない。水がない。食べ物もない。絶体絶命です!
 
事故で通信手段を断たれ、母船の仲間やNASAに連絡して助けを求めることもできません。かと言って、次に母船がやって来る日まで生き永らえることも難しい。
 絶望的な状況からワトニー氏が持てる限りの科学知識と創意工夫で困難を乗り越え、ひとつひとつ課題を解決して無事生還するまでを描いた物語です。
 

中国のエピソードにまつわる疑問

観終わった後で彼が「中国の技術力を借りるエピソード、あれは要らなかったな。不自然だ。中華系スポンサーの意向で無理矢理入れたエピソードなんじゃないか?」と、早速ぶつくさ言っておりました。
「えっ、そう? 原作本にないエピソードを無理にはさみ込んでる感じはしなかったけどなー。原作を読めばわかるかも!」
 とゆーことで、早速原作本を買いに走ってその日のうちに読み終えました! 寝不足になるほどおもしろい本は久しぶりでした。

 

中国のエピソードは下巻の最初に登場しました。

 
中国、国家航天局において…
「ここでアメリカのためにわれわれの開発した貴重な無人探査機を手離すのは惜しい。しかし、それしかワトニーを助ける術がないのであれば仕方ない…」
「苦渋の選択です」
「見返りに、次の火星探査では中国人の宇宙飛行士を1名入れてもらうよう要求しよう」
「それならば中国政府の顔も立ち、われわれにとってもwin-winの結果になりますね!」
というトップレベルの駆け引きがあった結果、技術提供がなされたのでした。
 
映画では、そのへんの事情は省略され、
「人命には代えられないから、この際われわれの探査機を提供しましょう!」
「そうだな」
(中略)
その後もNASAと中国航天局とで技術協力して仲良く火星探査を行いました。チャンチャン♪
…としか描かれてなかったので唐突な感じはありましたが、原作を読むと「そうか、中国は宇宙開発では先進国なんだな〜」とか「国の威信にそこまでの費用と情熱をかけられるのは、今やアメリカと中国ぐらい。日本は問題にならないくらい遅れてるんだな」みたいな国際情勢が伝わってきます。
 
いや、ほんとのところはわかりません。中華系スポンサーに入ってたかもしれません。だけど、少なくとも「原作にないエピソードをスポンサーの意向ででっち上げた」わけではなさそうです。
 

その他のさまざまな疑問

中国の件だけでなくて、映画でチラッと観ただけでは何のことかわからなかったあれやこれやの疑問が原作を読んで補完できて、私には大変おもしろかったです。以下に一部を紹介します。
 
警告: 痛い話、ビロウな話があります。お食事中の方はご注意ください。
 
例えば…
Q: 冒頭の事故で、ワトニーの脇腹に刺さった「棒」は何だったの?
A: 通信用のアンテナです。アンテナが取れたためにワトニー生存の情報が届かず、仲間から「死んだ」と思われてしまいました。

Q: 廃棄物としてパウチされた仲間の「大便」を利用するエピソード。「感染」の心配はないの?
A: パウチは真空乾燥しているのでバクテリアはいないそうです。細菌を含む一切の生物は死滅しているのでしょう。宇宙飛行士は当然、搭乗前にウィルスチェック済みでしょうし。

Q: 火星の「土」に大便と水を加えたごときで、植物を育てるのに適した環境になるのか?
A: ワトニーは植物学者で、調査のために地球の土を持ち込んでいました。この土に植物の成長に不可欠となるバクテリアが含まれており、地球の土と火星の土とをミックスさせることにより、バクテリアも繁殖し良い土壌づくりが可能となったそうです。
などなど…。
 
順調に育っていた植物園が崩壊した理由も、原作を読んでやっと理解できました。映像で観たたけでは何のこっちゃというところが文章で説明され、よくわかりましたよ! たぶん科学をよく知る人ほどおもしろいんでしょうけど、そうでなくてもそれなりに、かなりおもしろしかったです。
映画のディテールを楽しめた人は、原作を読んでも楽しめるはず。
 
永江一石さんが「原作を楽しめるのは理系出身者」と熱く推薦していたので、興味をもって私も読んでみたわけですが、理系出身じゃなくても楽しめましたよ〜!
 
  

映像ならではの見どころ

科学の知識はほぼ中学生レベルに留まり、専門用語や宇宙開発に疎い私としては先に映像を観ていたためにもろもろ理解しやすくて良かったです。
 
映画ならではの「無重力」のシーンや、ラストの火星から脱出するところの映像も最高におもしろかった。
母船に乗り移るときに、ワトニーがどうしたか?っていうところは、映画だけの特別なエピソードが追加されていてスリリングでした!
 
 原作を読んでいてもハラハラするところ、映像で観ると「ヒィ〜」と声を上げてしまうような場面がいくつもありました。
 

まとめ

この作品の一番すばらしいところは、偶然に偶然が重なって物語が展開する「ご都合主義」や異星人だとかの超常的な要素を一切排除して「あくまでも科学的に正しく、起こるべくして起こった危機に対しひとつひとつ賢く対処した結果として、ワトニーは助かりました」という姿勢を貫いているところだと思います。
 
こんなSFなら、また観たい!
 
(2017/4/28更新しました。)
 

書籍紹介《文庫、Kindle 》あり