これまで喪服を着たことがなかった。
20代はブラックスーツ、30代も大半は普段着の黒いワンピースで乗りきった。葬式より通夜に参列することが多く、通夜なら「急いで駆けつけました」という体で平服でも許されるものだ。
しかしだ。私ももうすぐ40歳。今後はお別れの機会も増えるかもしれない。何かあってから慌てて準備するより、ここらで1着きちんと揃えておいた方が安心なのでは……と思った。
30〜40代向け、レディース喪服は楽天で
ブラックフォーマル専門店がおすすめ
なんでもAmazonで買う私も、喪服は楽天で探した。楽天なら、婦人のフォーマルを扱う専門のショップが多数あり、探しやすい。ブラックフォーマルを探しているのに、入園式や学校行事向けのカラースーツが全部いっしょくたに出てくるようなショップはNGだ。
私はフォーマル専門店「ティセ」で探した。(ティセは2020年に閉店した。)
フォーマルにふさわしい上品なデザインと、生地には黒の色が深い「濃染加工」が施されている点、入念な検品を行なっている点に注目してこちらで買い物した。
予算は3万円。
5万、10万円とか、予算が潤沢にある人は、デパートに行って好みのものを買えばよいだろうが、私はなるべく低予算で揃えたいので、通販で探した。
どちらかというと真夏は手持ちのワンピースでもギリギリ許されるかなーと思う。それで、真夏以外のスリーシーズン対応できそうなもの、特に真冬にも着られそうなものを探した。
喪服はちょっとダサめの、オバサンぽいデザインが正解だと思う。
安物はボタンでばれるので、できればボタンなしのノーカラージャケットを選びたいところだが……私はいまいちノーカラーが似合わないため、スタンドカラーを選んだ。
このデザインなら、5~10年くらい着られそうだ。
追記:その後、5kgも太ったが、ゆったりしたワンピースとジャケットのセットを選んだため、問題なく着られた。体型の変化に備えて、ウエストマークなどのぴったりしたデザインは避け、ださくてもゆったりしたデザインを選ぶのがおすすめだ。
2022年6月追記
今なら、もう少し予算を増やしてこちらのショップで選ぶと思う。
ゆったりしたパンツスーツで、非常にシンプルなデザイン。着心地が良さそうだ。
夏のウールもある。ウールというと冬のものと思いがちだが、サマーウールは通気性があって涼しいのでおすすめだ。真夏のセレモニーならこれ。
喪服のハンドバッグ
ブラックフォーマルは殺生を嫌って、馬の毛を使ったり布製だったり、金具がピカピカしないように鈍色で塗ったりするものだが、今時一般人はそこまでこだわる必要もないだろう。黒い革のハンドバッグがあればそういうものでもいい。
無難なものがなければ、専門店「岩佐」がおすすめだ。
馬の毛を使用した高級品から、上品な織柄、ファーストフォーマルとして5,000円台のお手頃価格のものまで、様々なデザインが揃っている。サイズ表記もしっかりしているので、手持ちのカバンと比べてサイズを確認するのがおすすめだ。
私は米澤織の中くらいのサイズのハンドバッグを選んだ。
「岩佐」は13時までの注文で即日発送してくれるため、突然の弔事にも対応できる。
喪服用のパンプス
親戚の弔事では遠方まで出かけることもあり得る。靴は無理なく履きやすいものを選びたい。個人的には普段ばきの合皮の靴やパンプスで十分と考える。革でも別に、文句を言われたりはしないだろう。
私はパンプスを履く習慣がないので、「パンジー」で布製の黒のパンプスを買った。
その他の小物
- パールネックレスなどのアクセサリー……弔意を表すために必ずつけた方がいいとする説と、華美な服装は控えアクセサリーは省略可能であるとする説、両方がある。その家のしきたりに合わせるのがよいだろう。
- 念珠……宗派によるが、大抵は「略式」で大丈夫。女性は水晶など。
- ふくさ……1000円ぐらいから。ない場合は、きれいなハンカチーフや小風呂敷に包むなど代用も可能。
- ストッキング……正式には、透け感のある黒いもの。伝線しやすい人は予備を買って持っていくと安心だ。コンビニに必ずある。
- 冬のコート……正式には黒いコートを着るらしい。グレー、ネイビー、ベージュなど地味な色のコートなら許容範囲と考える。
終わりに
婦人フォーマルは、以前と比べて随分値段が下がっている。
高級品は何が違うかと言えば、縫製や素材上のディテールはもちろん、黒の「濃さ」が違う。いい加減な通販で安物を買ったら生地がペラペラで良くない、なんていうこともあり得るので、その点には注意が必要だ。
若い人は機会が少ないのでレンタルもよいだろう。レンタルは送料込み・バッグや靴を含め1式で5,800円というのが相場らしい。
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悲しみのシーンにおいて、喪服をどうするかなんてつまらないことで悩まなくていいように、なんでもないときに落ち着いて準備しておくのがおすすめだ。
言うまでもなく、服装よりも、心を込めて故人を見送る態度こそが重要なのだから……。