最近読んだよしもとばななの小説に、英国式アフタヌーンティの場面が出てきて、急にスコーンが食べたくなりました。
スコーンに合わせるものと言えば、そう。クロテッドクリーム。
小池田マヤ先生の『家政婦さん』シリーズにも同じくスコーンの話があったっけ……。
身長185cm、ブスだけど性別問わずモテモテのスーパー家政婦・小田切里さんのシリーズが大好きで、こちらも愛読しています。里さんってキャラクターも素敵なんだけど、ものすごくお料理上手でなんでも美味しそうに作るんですよね。(細やかな気遣いが料理に表れるタイプ。)
『颯爽な家政婦さん』所収『お玉杓子定規』に登場するスコーンも、そんな里さんの十八番の一つです。
こちらはアフタヌーンティを注文した奥様のお好みに合わせた、ゴーリングホテルのスコーン。巻末にレシピが載っていました。
ゴーリングホテルのスコーン 材料(6cm型30ケ分)
- 薄力粉 900g
- グラニュー糖 170g
- 無塩バター 225g
- ベーキングパウダー 5g
- 卵 4個
- 牛乳 250g
スコーンの作り方
作り方は詳しく書いていなかったので、いつも作っているレシピで作りました。一応ご紹介しておきます。
- 粉、ベーキングパウダー、グラニュー糖をフードプロセッサーでさっと撹拌し、サイコロ状に切ったバターを加えて、さらさらのパン粉状になるまで撹拌する。(うちはフードプロセッサーがないので、へらで混ぜ、バターを入れたら指でつぶして混ぜます。)
- ボウルに移してほぐした卵と牛乳を加え、カードで切るように混ぜ込む。混ぜすぎないように注意。(カードがないのでへらで混ぜる。)
- ラップに取り出してまとめながら包み、冷蔵庫で20〜30分休ませる。
- オーブンを180度に予熱する。
- 3を麺棒で3cm弱の厚さにのし、抜き型に打ち粉しながら抜く。切り口の厚みの部分はさわらないようにする。
- 卵黄1ケ、牛乳小さじ1を合わせて、はけで塗る。
- オーブンで約10分間、きれいな焼き色がつくまで焼く。
クロテッドクリームの代用
今回はクロテッドクリームを入手できず、小池田先生おすすめのマスカルポーネチーズで代用しました。マスカルポーネは口当たり滑らかで、例えるとホイップクリームに近い食感です。もっと酸味があるかと思ったけど、私はほとんど感じなかった。
追記:ちなみに雪印のマスカルポーネチーズは200円ちょっとで入手でき、付属のエスプレッスソースをお好みで垂らすと味のアクセントになって美味しいです。
クロテッドクリームは、生クリーム(乳脂肪35パーセントなど)をシェイカーで振り続けると、できるそうです。また、牛乳を煮て作る方法もあるらしい。(その場合はなるべく乳脂肪多めの牛乳を使用し、コンデンスミルクなどを入れる……と『スナックちどり』に書いてありました。)
ただ、そのために材料を用意するのと高くつくので、私は安いマスカルポーネチーズで手を打ちました。
感想
書いてある材料の4分の1の分量で作りました。8ケできるはずなのに、6ケになってしまった。
スコーンの型がなく、モロゾフのプリンカップで抜いたので、ちょっと大きかったんでしょう。(直径7cmだった。)でも、モロゾフのカップで上手に抜けるからこれでいいや。
以前は『コーヒータイムのお菓子』という本を見て作っていましたが、そのレシピと比べると、軽くて食べやすいように思う。
スコーン自体「すっごくおいしい!」っていうものでもないけど、たまーに食べたくなる。日常的にぱくぱく食べられるおやつって感じです。
なによりも、焼きたてをいただく幸せ。これに尽きるかも。
これでもか、というぐらいクリームをのっけていただきました。
スコーンは常温で2〜3日保存可能。食べきれない分は一つずつラップして冷凍すると、比較的風味が変わらずにおいしくいただけます。
あの『マンガ食堂』でも里さんのレシピのいろいろが再現されてました。へ〜。私も作ってみたいものがある。休日の楽しみとして、またやってみます。
『マンガ食堂』はこちら:家政婦さんシリーズ : マンガ食堂 - 漫画の料理、レシピ(マンガ飯)を再現
追記:引用したマンガで里さんが話していた通り、二日目に温め直して食べた方が味がなじんでより美味しかったです。
「アフタヌーンティ」というと高級なイメージがあるけど、庶民は「クリームティ」と言って紅茶とスコーン、クロテッドクリーム、いちごジャムの組み合わせを日常的に食べるらしい。スコーン自体、おうちにある材料で手軽にできる庶民的なメニューなんだと思います。工程も単純なので、オーブンがある人はぜひお試しください。
里さんシリーズのおすすめ
スコーンが登場するエピソードはこちら。
カレーが登場するエピソードもめちゃくちゃうまそうだった。里さんが連日心尽くしのカレーを作り続けるカレー回。