私の祖父は時間に厳しい人で、玄関からトイレに至るまで全部屋に時計を備えていた。私も祖父にならって、居室には時計を置いている。
できれば木製のおしゃれな時計を置きたいところだが、毎日目に入るものだし、おとなしいデザインで部屋になじみやすいもの……となるとなかなか難しい。アラビア数字でないと直感的に見づらいし、フォントが主張しすぎるとうるさい感じがする。
結局2,000〜5,000円程度でおとなしめのセイコー時計を選んで使っている。
この記事ではわが家の全時計(7か所)を紹介する。
寝室
セイコーナチュラルスタイルの直径30cm木目調の掛け時計。電波式。(品番:KX399B)
独身時代から使っているもので最も使用歴が長い。数字が見やすく、部屋になじみやすいところがお気に入りだ。
昔、おしゃれな時計店で気に入ったものを求めて使用していたら、半年から1年ですぐに時間が遅れるようになった。購入店に問い合わせして何度か対応してもらったが、何度交換しても同じ現象が起き「もう、こういうものだ」とあきらめて処分した。
リビングルーム
寝室と同じものをリビングとその続きの部屋に一つずつ置いている。
LDはアイボリー(品番:KX399A)、隣の部屋はブラウン(品番:KX399B)
直径30cm。電波式。
ふた部屋を一間で使用しているため時計も一つでいいかと思ったが、天井部分のでっぱりがじゃまして見えないので、結局もう一つ増やした。
部屋の中央に設置しているので、どこからでも見やすく、帰宅したときにすぐに見える位置だ。
キッチン
キッチンはデジタル時計を置いたりもしたが、前にものを置くと隠れて見えなかったり、どうにも使い勝手が悪くて結局アナログに変えた。
これもセイコー。掛け置き兼用、生活防水あり。(品番NA613W)
見た目がいまいちだが、キッチンは暑かったり水がかかったりもするので価格重視にした。
玄関
独身時代から使っているデジタル時計、アラーム付。電波式。(品番:SQ767W)
温度計が付いているため、外の気温を知る目安にもなっている。
デスクに
じいさまの形見の時計が大きくて表示が見やすく2か所で愛用している。(品番:SQ762W)横幅20.5cm。3,000円程度の商品だ。
一つはパートナーの仕事用デスクに。一つは私のミシンテーブルに。
わが家の時計の歴史
独身時代はワンルームに掛け時計一つ+置き時計一つで暮らしていた。賃貸で壁に釘を打てないため、掛け時計もチェストの上に置いて済ませていた。
2人で暮らすようになってリビングに一つ時計を増やし、石膏ボードにピンを挿して使う「ハイパーフック・かけまくり」で壁掛けした。
その後、時計は増える一方だ。いずれはうちも、トイレや洗面所に至るまで全室に備えるようになるかも……。
祖父が、家中3か所にあったトイレにまで時計を設置していたのには理由がある。胃腸が弱い人でトイレが長いので、トイレに入っている間に時間に遅れないようにと、時計を見て行動していたのだ。
ハイパーフック・かけまくり
「壁美人」だとか類似品はいろいろあるが、わが家は全て「ハイパーフックかけまくり」を利用している。
「壁美人」はホッチキスを9か所打って止めるのに対して、「かけまくり」は手でピンを2本押し込むだけ。少し力が要るが女性の力でもスムーズに入って簡単なので、私はこちらを愛用している。値段も2ケセットで500円程度と「壁美人」に比べて安い。
2か所穴があいてしまうが、壁の貼り替えを求められない範囲だ。賃貸で釘を打てない人におすすめのアイテムだ。
終わりに
時間に遅れたくない人は、家中に大きくて見やすい時計を設置するのがおすすめだ。
広い部屋には掛け時計、デスクなどの小さな空間にはデジタル式の置き時計、キッチンはアナログ時計を置くのがおすすめ。
石膏ボードにホッチキスやピンで止めるグッズも、いろいろある。
ファッション時計は見た目はいいが、しばらく使っていると壊れることもある。セイコーはその名の通り精巧で、10年使用しても未だに壊れることなく電波を受信し続けている。
祖父もセイコーびいきで、家中の時計がセイコーだった。それなのに、形見として受け継いだ腕時計はシチズン。たぶん、電池交換いらずで半永久的に使える「エコドライブ」機能が気に入って選んだのだと思うが……。
そうした祖父の時計のこだわりについて聞く機会は永遠に失われた。
せめて祖父をみならい、しょっちゅう時計を見て時間に厳しく行動したい。