アレルギー体質である。
特にハウスダストとダニアレルギーがひどく、今年の1月、布団の中で咳き込んで死にそう……という日があって、久々に耳鼻科通いを決意した。
過去にも様々な治療をおこなったが、全てその場しのぎで終わっている。
- 抗アレルギー薬……服用中は楽だが、完全ではない。→薬を増やせないか現在の主治医に相談したが、「それはしない方がよい」と言われた。
- ネブライザー(吸入)……一定時間拘束される苦痛だけがあって、効いてる感じはない。診察とセットになっている。→新型コロナウィルスの流行により、現在は中止。
- 漢方薬……小青竜湯を始め、保険治療の範囲でいろいろ試したが、体質に合うものが見つからなかった。
- Bスポット療法……2月から治療開始した。一時的に改善するが、根本的にアレルギーを抑えるような効果はなし。←new!
そこで、唯一の根本治療方法、減感作(げんかんさ)療法を試すことにした。
これは、簡単に言うと、ごく微量のアレルゲンを含んだ薬を長期間にわたり取り込むことにより、アレルギーの症状を和らげる療法だ。医師の指導の下で正しく行わないと危険もあるし、効くかどうかには個人差がある。
アレルギーの検査をして陽性と出れば、症状の程度に関係なく治療することができる。現在、保険治療の対象になっているのがスギとダニの2種類だ。病院に通院して注射してもらう方法と、舌下(ぜっか)に飲み薬を入れて服用する方法があり、私は後者の方法を選択した。
この記事では、治療開始までの体験談・感想を紹介したい。
鳥居製薬による医療情報はこちら:舌の下(したのした)で行う鳥居薬品の舌下免疫療法専門サイト
[目次]
体験談:治療開始するまで
- 血液検査を受ける。
- 後日結果を聞きに行った。→ダニ、ハウスダスト、スギのアレルギーがあることがわかり、私はダニとスギの両方の治療を希望した。
- 治療開始時期を相談する。主治医によれば、スギは花粉の時期が終わってからでないと治療できないが、ダニはすぐにやってもいいとのこと。(←3月の診察)
- 医師の処方箋により、薬が出る。
- まず1日目の分の薬を医師の目の前で服用する。
- 院内で30分待つ。少し耳がかゆくなったが、正常な反応と言われる。
- 医師の診察を受けて「特に副作用なし」と言われ、帰宅する。
- 翌日からは自宅で毎日服用する。
舌下免疫療法の費用・服用方法
- 初回の検査費が5000円程度。
- ダニ・スギ、両方やっても、薬と診察代は月3000円程度だ。
- 治療は3年以上続けることが推奨されており、途中で中止するときは医師に相談する必要がある。
- ダニの薬「ミティキュア」はタブレットで、舌の裏側に入れて1分間保持し、崩れたところを水なしで飲み込むことになっている。
- 最初の7日間は低容量の3300JAU錠をのみ、2週目以降は容量を増やして10,000JAU錠をのむ。
- 服用後2時間は、激しい運動・入浴・アルコールは禁止だ。
- アレルギー反応がひどく出たときのための頓服薬をいっしょに処方される。
- 重大な副作用が出たときは、救急車を呼ぶなどすみやかに対応する必要がある。
感想
効くかどうかわからないが、今あるアレルギーが半分くらいに和らげばいいなーと期待している。
万が一、アレルギー反応がひどく出た場合に、抗アレルギー薬をのんだり、病院に行かなくてはならないため、ミティキュアの服用は朝一番で行っている。
今のところはさしたる反応もなく、少しのどの周りが腫れぼったいぐらいで留まっている。これぐらいなら問題なく、続けられそうだ。
現在、私は東京都の自粛要請にしたがって仕事を休み、外出を控えている。その間も病院通いは行っていいとされており、助かった。予定では、服用開始から2週間後に診察を受け、その後は4週間ごとに薬を取りに行くルーティーンとなるだろう。
オンライン診療を導入してもらえると助かるのだが……耳鼻科はのど・鼻の診察があるので、難しいかも?
検査結果
今回10年ぶりにアレルゲンの検査を受け、16種類の結果を受け取った。
何に反応しているのか、数値で見られて有意義だった。
意外にも、ハウスダストよりダニに強く反応していることがわかった。
スギも、ハウスダストに近い水準で反応している。あまりにも慢性通年性鼻炎がひどいので、これまでは特に「花粉が飛んでいるからひどい」という認識がなかったが、主治医のアドバイスと今回の結果を見て認識を改めた。花粉症の対策もこれまで以上にしっかりと行った方がよいだろう。
ヒノキ・ブタクサは、ゼロコンマの数値で無視できる程度とわかり、安心した。
アレルギー対策の見直しも
検査結果の裏面や、ミティキュアといっしょに渡された鳥居薬品の作る小冊子に「ダニアレルゲンの回避方法」が書いてあり、こちらも参考になった。
- ほこりの立ちやすい場所は拭き掃除の後に掃除機をかけ、ほこりを舞いあげないようにする
- 布団やマットレスにダニを通さないカバーをかける
- シーツやカバーは1週間に1度、たくさんの水で洗濯をする
- 寝具の掃除機がけをする
など……
寝具や家電メーカーが言うのではなく、医療機関が発信する情報の中に書いてあるので、より信頼がおける。
優先順位として
- 寝具の手入れ
- 寝室の掃除
- リビングの掃除
と順番も書いてあった。
寝具の掃除機がけまではとてもできないので、なるべく頻繁に布団乾燥機を使用し、シーツやカバーの洗濯に努めたい。
・・・
カバーについて調べたところ、テイジンの《ミクロガード》シリーズが良さそうなので試してみるつもりだ。防ダニ剤を使用せず、繊維を高密度に織り上げることによってダニやほこりを遮断してくれる。
布団カバーやシーツを全て買い換えるとなると大変だが、カバーの下に付ける「プロテクター」なら、今あるものをそのまま利用できて良さそうだ。
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