ジョヴァンナです。残暑お見舞い申し上げます。
夏も終わりだから何かエモーショナルな話をしたかったんだけど、ごめんなさい! 今年の夏は見事になんにもなかった。なので季節感は置いといて、全然色気のない話をしていきますよ~。
夏休みは引き込もって本読んでました。上半期はずっと本読めてなかったし、ひたすら読書がしたかったのです。
全然出かけてないから、スマホのアルバムをいかにスクロールしてもおもしろい写真なんか出てこな……
ん? ダチョウがいるぞ。
これは、この夏唯一出かけた先の庭で撮った記念写真ですね。
アート鑑賞が趣味のお客様からチケットをお譲りいただき『東洋文庫』に行ってきたのです。ここがどういうところかも知らず、8月某日、仕事帰りにふらりと立ち寄ってみました。
『東洋文庫』の目玉はこれだ!
《特別展》もおもしろかったですが、常設展示にもの凄いものがありましたよ。
ここはアレクサンドリア図書館か……?
二階から三階までを吹き抜けにした展示室に、天井まで書棚を並べて貴重な古書を24000冊ほど展示しているのです。その名もモリソン文庫!
中国関係の欧文書籍を中心として、ヨーロッパで発行された活版印刷や手書きの稀覯書を含むアジアに関する資料を収集した一大コレクションです。
こちらを集めたのは1862~1920年までを生きたオーストラリア生まれの人物、ジョージ・アーネスト・モリソン博士。
冒険家であり、医学博士であり、ジャーナリストであり、中華民国総統府の政治顧問も務めた東洋マニアです。
『モリソン文庫』の成り立ち
彼が借金までして集めた膨大な蔵書を売りに出そうとしたとき、世界の名だたる大学や研究者が手を挙げたと言います。これらを差し置いて博士が買い手に選んだのは、日本の岩崎久彌男爵(三菱社長)でした。金額は現在の価値で70億円にのぼったそうです。
文庫は1917年、北京のモリソン邸から船で日本に渡りました。その後台風の襲来で倉庫が水に浸かったり関東大震災や空襲の危機にも遭いますが、辛くもくぐり抜け、疎開先の宮城で終戦を迎えます。そして1948年国立国会図書館の支部となったのを契機に、東京、駒込にある東洋文庫に戻ってきたということです。
(東洋文庫発行『東方見聞録-G.E.モリソン特集号-』より、抜粋してまとめました。)
斬新な空間演出に感激!
とにかく美しい書棚に圧倒されました。1つの棚の高さが3mぐらいあるんじゃないかな……? 2階、3階と中3階の3階層で陳列され、ロープが張られて閉架になっています。角のショーケースには植物誌がディスプレイされていました。
天井の採光は絞られ、書棚の上部に並んだ照明から最低限の光が当たっています。
もう、この空間にいるだけでうっとりでした……!
後で公式のウェブサイトを見たら、現アレクサンドリア図書館と協定を結び学術交流をしている旨が書かれていたので、ぱっと見で、古代アレクサンドリア図書館を思い浮かべたのもあながちまちがいではなかったみたい。
ミュージアムの施設案内はこちら→ミュージアム - 財団法人 東洋文庫
上記のページに「ムセイオンの泉」と題する写真が載っていましたが、これはどこにあったのか見逃してしまったな……。今思えば、エントランスの柱などの建築様式も古代エジプトを意識していたのかもしれません。
今度は休日に行きたい、東洋文庫
ビルの上層階には閲覧室があるんだろうと思いつつ、モリソン文庫と特別展だけ見たら、さーっと帰ってきてしまいました。
東洋学には興味があるので、また改めて足を運びたいと思う。(閲覧利用は無料、ただし研究調査の目的に限る。身分証の提示が必要です。)
2017年8月16日〜2018年1月8日までの期間は、モリソン文庫渡来100年を記念して『東方見聞録』を始めとするモリソン博士の至宝を展示しているそうです。これはまた行かなくては……!
特別展の情報はこちら→展示 - 東洋文庫ミュージアム INFO
そんな私の夏のささやかな思い出でした。
このあとめちゃめちゃ本を読んだ……!ってほどでもないけど、夏休みは7日間でマンガ21点、本4冊読んでそれなりに満足しました。ブログも3回更新できたから上出来である。
以上で、ヒャッハー委員会・夏のオープン課題『私の夏のワンシーンを語ります』を、すべり込み提出とさせていただきます。
【不定期刊】教えて!ヒャッハー委員会! 第5回活動報告(2017/7/19ー7/25) - ぐだぐだわーくす
8月はヒャッハー休んじゃったけど、またぼちぼちやっていくのだ!
イラストレーションby DAC氏