パナソニックのホームベーカリーを2週間レンタルして、食パン、天然酵母パンなど、いろいろ試した。
半分くらい失敗もしたが、自分の失敗パターンを理解して学んだし、動画やテキストで勉強し、パンについて前より詳しくなった。
この記事では私の試行錯誤の記録を紹介したい。
[目次]
- 1日目:パン・ド・ミ
- 3日目:天然酵母パン
- 8日目:ピザ
- 9日目:天然酵母パン【失敗】
- 9日目:ソフト食パン
- 11日目 天然酵母パン【また失敗】
- 12日目 マーブルチョコパン【失敗】
- 13日目 天然酵母パン【マニュアルモード】
- 15日目 チーズ&ベーコンのスコーン
- 使用したホームベーカリーの紹介
- 初めて、天然酵母パンを焼いた感想
- ホームベーカリーを使用した感想
- 参考サイト・文献
1日目:パン・ド・ミ
ドライイーストを使って一番ベーシックなパン・ド・ミを焼いた。
材料は大体説明書通りで、スキムミルクだけはめんどくさいので入れなかった。焼き色は「標準」。
ホームベーカリーで焼いたものは基本的に山型食パンの形になる。(ちがう形にしたければ、途中で出すなどして自分で成形してオーブンで焼くといい。)
ホームベーカリーで初めて焼いたパンは焼き色が淡く、イーストの匂いがプンとした。
この時点では食パンの切り方を知らないので、すごく切りにくかった。
3日目:天然酵母パン
ヨーグルトメーカーで起こした元種を使用して天然酵母パンを焼いた。(焼き色は「濃い」)
小麦の香りが引き立ち、中身の詰まったおいしいパンが焼き上がって感動した。
パン・ド・ミの材料と比べて、粉が多いしバターを使わない。 ツイ友のnaoさんが「牛乳やバターが入ってないパンは小麦の味を感じられて美味しい」と言っていて、なるほどと思った。
ホームベーカリーは伝導熱で焼くため、皮が分厚く、固くなりやすい。焼き色を濃くしたら、色はよいが皮が硬く切りにくいので困った。
8日目:ピザ
前日に作った生地でピザを焼いた。ふかふかのパンみたいな生地もたまにはいいね!
一晩寝かしたせいか、盛り付けを終えてオーブンに入れようとしたら、生地がびよーんと垂れてしまい厄介だった。初めからクッキングシートの上で作って、シートごと移したほうが失敗がなさそうだ。
説明書には「ピザ生地」モード以外に「8分スピード生地」モードを使用してクリスピー生地を作る方法も紹介されている。
9日目:天然酵母パン【失敗】
前日にタイマーを予約して、朝、天然酵母パンを焼こうとしたら失敗して、ただの小麦粉の塊が焼き上がっていた。
失敗した理由は、たぶん、野菜室で保存していた天然酵母が活性を失っていたせいではないかと思う。
9日目:ソフト食パン
気を取り直してドライイーストで「ソフト食パン」を焼いた。
レシピ(説明書26ページ)を見る限り、食パンもソフト食パンも材料は同じだが、ソフト食パンの方が工程が20分長い。こね時間や発酵具合などで調節しているのではないかと思う。
11日目 天然酵母パン【また失敗】
またしてもただの小麦粉の塊を焼いてしまった。
たぶん、酵母を起こすときに時間管理をミスして、十分活性されていないのに引き上げてしまったことが原因だと思う。
「ホシノ天然酵母」は器具の消毒、計量、水の温度、時間管理の全てを正確に狂いなく行わないと失敗する。私のようなずぼらな人には向いていないと思いつつ、悔しいので、もう一度、よく調べてから挑戦することにした。
12日目 マーブルチョコパン【失敗】
手作りのチョコシートとホームベーカリーでこねた生地を合わせてマーブルチョコパンを焼いた。
参考にしたのはこちら。
生地に牛乳を入れ忘れ、大事な工程を一つ飛ばして模様が切れてしまった。
おまけに焼きが足りなくて、芯まで焼けていない。
うちのオーブンは庫内が狭く、ここまで背が高いパンを焼くのは怖い(膨らんで天井につきそう)と感じた。
ここから学んだことは、私は動くものを捉えたり短期記憶が苦手で動画を見ながら作業をするのは向いていない。レシピは必ずメモに書き起こし、文字列を見ながらやらないと失敗する。それから、オーブンをどうにかしないと背の高いパンは焼けないということだ。
13日目 天然酵母パン【マニュアルモード】
ホームベーカリーは自動運転のため失敗がない。
失敗するのは材料を測りまちがえたとか、何かを入れ忘れた、酵母の活性が良くないなど。スイッチを入れる前の段階ですでに失敗している。
オートメニューで全部やってしまうと途中でリカバリーするチャンスがないため、今度は1工程ずつ確認しながらマニュアルモードで進めることにした。
BAKE FIRSTの動画を参考にしつつ、ホームべーカリーで作った。
まず材料を入れ、ホームベーカリーで12分こねる。一次発酵はレベル3、120分の段階で十分膨らんでいた。一晩冷蔵庫で休ませ、次の日ガスを抜きホームベーカリーで二次発酵、手で整えてから焼き上げる。
今度は成功! 色は薄いが耳まで柔らかい食パンができ上がった。
過去の失敗から学び、今回は3時間以上よく冷ました上でナイフを入れた。
15日目 チーズ&ベーコンのスコーン
最終日。ホームベーカリーを返却する前に最後にスコーンを焼いた。
レシピはクラシルを参考にした。
チーズ&ベーコンのスコーン | クラシル | レシピや暮らしのアイデアをご紹介
スコーンは材料を混ぜて焼くだけ。初心者でも失敗しにくい、簡単な焼き菓子だ。
材料を全て合わせて「8分スピード生地」でこねた。まちがえて表面に塗るはずの卵を生地に入れ、ベタベタになってしまったが大きな問題はない。
ベーキングパウダーをケチってふくらみが少なかったり、三つ折りにしなかったから層がきれいに出なかったりして見た目はいまいちだが、味は良かった。
このレシピ、気に入ったから、後でカードに写しておこう。(やっぱりスマホをスライドしながらなんてやると失敗するのだ)
使用したホームベーカリーの紹介
パナソニックSD-MDX4
DMMいろいろレンタルから借りた。15日間、送料込みで5,980円(記事執筆時点)
付属品は、
- パン羽根
- めん・もち羽根
- 生種容器(生種を起こすための専用の容器)
- 計量スプーン
が付いている。
本来は付属の容器を使用して「生種」を起こすことができるが、そのやり方だと丸一日ホームベーカリーが使えなくなる。効率を重視して、私はあらかじめヨーグルトメーカーを用意した。
初めて、天然酵母パンを焼いた感想
「生種」の管理が難しく初心者には荷が重かった。 私のようにずぼらな人には向いていない。
慎重な人でも、初心者は「ドライ天然酵母」を買って何度か練習した上で生種を試すほうが良かったのかも。
(今回使用しなかったが「ドライ天然酵母食パン」コースもある)
やってみておもしろかったけどね!
ふたを開けて、失敗のパンが焼けていたときの悲しみはもう味わいたくない。
まずはドライイーストを使って、いろいろ試して、慣れてきたら天然酵母も趣味としてたまにやってみるぐらいが良さそうだ。
ちなみに天然酵母では3日目と13日目、2回成功しているが、説明書通りの配合で全部オートで焼いたときの方が美味しかった。3日目のほうはグレードが高い小麦粉を使用したので、焼き方より、そっちの要因が大きいかも。
パン作りは奥が深く、細かい温度条件やこね方などで全て変わる。何度も焼いて自分の好みの配合や焼き方を試行錯誤するのが楽しい!という人に向いていると思う。
ホームベーカリーを使用した感想
少し前に手ごねでパン作りに挑戦したら一発で手首が痛くなった。私のように手を酷使している人は、手ごねなんか、やってはいけない。
ホームベーカリーがあればいろいろできるし、途中までベーカリーでやって、焼くときだけオーブンやトースターを使用することもできる。
今回はパナソニックの最上位機種を借りたのだが、ぶっちゃけ36種類もモードがあっても使いこなせない。「ソフト食パン」「天然酵母パン」「8分スピード生地」この3つのモードとマニュアル操作さえできれば私には十分だ。
もう少しグレードを下げ、他社で中ぐらいの機種を検討している。
これからホームベーカリーを検討する人、レンタルしてみたい人へのおすすめとしては、機種を決めた段階でメーカーのウェブサイトから取扱説明書をダウンロードするとよい。どんなものが作れるか、写真や材料が詳しく載っている。
参考サイト・文献
『増補版 パンづくりに困ったら読む本』
これ1冊あればパン作りのあらゆるトピックスについて教科書のように詳しく書いてある。勉強になった。
(ただし天然酵母については項目が少なく、レシピも紹介されていない)
あとは富澤商店のレシピとYouTubeのBAKE FIRSTというチャンネルを参考にして、レシピを見たり勉強した。
特に富澤商店は専門家の監修が入っているため、レシピサイトで素人のレシピを見るより安心だ。
ホシノ天然酵母で作る「基本の山食パン」【天然酵母初心者にオススメ!】 - YouTube
BAKE FIRSTでは中の人がパンの製造業に関わっていた経験から、粉や油脂を一部変えたらどうなるとか、オーブンで焼き色のムラができるときに内部の温度分布がどうなっているのか実験したり。実験や考察動画を多数上げていて、おもしろい。
パン作りには長時間かかるため、前日にある程度準備して冷蔵庫に入れておく、あるいは一時的に冷凍して別の日に続きをする方法もある。
こちらのページにそれぞれ紹介されている。
おうちでパン作り_生活に合うパン作りを | お菓子材料・パン材料・ラッピングなら製菓材料専門店富澤商店通販サイト
(執筆時間:3時間)