8月。生活が荒れていた。
毎日出勤直前に起きて15分で支度して出る。朝食を取らずに駅で甘いラテを飲み、夜お腹が空くので食事量が増えて、さらに太った。
仕事がある日は起きて活動するから、まだマシだ。帰宅ついでに買い物を済ませ、家事を少しやっただけで力尽きると布団に入り、ゴロゴロする。あちこちに空の段ボールは積みっぱなし、乾いた洗濯物も出しっぱなし。
ストレスはMAXに達していた。
休みの日は一日中布団から出られない。いくらでも無限に寝られてしまう。
この症状は学生時代に覚えがある。いわゆる「抑うつ状態」ってやつだろう。
ウィークデーはいつも通り仕事しているので深刻に捉えなかったが、考えてみれば変だ！！HEN！！
8月某日。予防接種1回目を受けた。
接種会場に入ってから注射を終えるまでのスピードは凄まじく10分足らずだった。現場の努力を肌で感じた。
接種直後から上腕に違和感を感じ、帰宅後すぐに湿布薬を貼り解熱剤を飲んだ。軽い筋肉痛のような痛みを感じるが眠れないほどではない。翌日湿布を貼り替え解熱剤を飲んで出勤した。
ここで熱が上がっていればオフィスには入れない。危ない橋を渡ってしまった……。
何やってんだ。
1回目は都合がつかず、仕事を休めなかったが、次回はスケジュールを押さえた。
8月中旬時点で国民の約半数が2回接種を終えたという。
国別のデータを見ると最大限努力しても接種割合は7割止まりのようだ。3割の人はなんらかの理由で接種を受けられない、または拒否するのだろう。
わが国でも残り2割が接種したら頭打ちだ。そんなもんでデルタ株の勢いが止められるとは思えない。
受けたくない人はどうしようもないだろうから、この際、3回目接種を推進して効力を保つとか……。
予防接種以外にも、強力な対策が必要だと思う。
雑談で「僕は五輪には反対だったんですけどね……」と60分に3回も言った人がいて、相当怒ってるなーーと感じた。
「私もです」
この後、どのくらい変異株が出てくるか知れない。歴史の汚点にならなければいいが。
こんなことを運任せにするべきではなかったと強く思う。
こっちは、有効な策を打ち出せない政府に対して、ずっと怒ってるんだよ！
8月も後半になって、やっと気分が落ち着いてきた。
振り返ってみるに、夏が大好きで体調も今が絶好調なのに『アンダー・ザ・ドーム』みたく透明な檻に長く閉じ込められて拘禁症状みたいなものが出たんだろう。エネルギーを持て余してストレスホルモン出まくりだったのでは。
抑うつ状態が解消されると、やっと、パートナーがゲームするのを見守ったり、縫い物をする元気が出てきた。
今年の夏を虚しく棒にふってしまったな。
せめて、あと少しだけ。夏の名残りを惜しみたい。
