なにか新しいこと日記

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60代、母の車が大破。そのとき私が考えたこと

ある日、母の車が全損したと聞かされた。
昨年の12月にもぶつけたばかり。幸い、どちらも怪我人は出なかったそうだが……
母の運転能力の衰えに危機感を感じる。

私は元々車がきらいだ。(だから高い家賃を払って東京に住んでる)なので、なおさらナーバスになり、知らされた日はなかなか寝付けなかった。
一夜明けて、新聞で読んだある記事を思い出して再度読んでみたら、少し冷静になった。
2023年12月時点での私の意見をここに記しておきたい。

高齢者の運転はなにが危険か

参考にしたのは『なぜ堂々と許される!? 運転の「高齢者差別」』2023年10月14日 毎日新聞
精神科医師、和田秀樹先生が執筆した記事だ。

リンク→【有料記事】なぜ堂々と許される!? 運転の「高齢者差別」 | 「老い」に負けない~健康寿命を延ばす新常識~ | 和田秀樹 | 毎日新聞「医療プレミア」

有料記事なので引用を避け、内容をかいつまんで説明すると……

75歳以上の高齢者が起こす死亡事故は、75歳未満の人と比べて2倍多い。
2022年の統計で死亡事故のうち44パーセントは自損事故。
人をはねる死亡事故の割合は75歳以上が23パーセント、75歳未満が44パーセントと逆転している。(75歳以上のほうがたくさん死亡事故を起こすが、人をはねる死亡事故の割合は若い人と変わらない)

つまり「高齢者に運転させると危険」というイメージは人をはねる死亡事故が多いのではなく、運転者自身が死亡する自損事故が多いということだ。

和田先生はマスメディアが煽る高齢者の悪いイメージ、高齢者差別問題に触れ、記事の末尾では「高齢者が運転免許を返納した後、6年後の要介護リスクが2.2倍になる」といった研究も紹介していた。

私の意見

母の車がグシャグシャになったと聞かされたとき、とっさに「もう運転はやめてほしい!」と思ったが、冷静になって考えてみれば、本人が希望しているのに反して、私が強く止めなくてはいけないほどの全体的な認知機能の衰えはないと言える。
そして、車がないと暮らせない郊外での生活を父も母も強く希望している。

となれば、自動制御機能に優れた安全性の高い車に買い換え、もうしばらく運転を続ける方が合理的だろう。

新しい車のパンフレットを見せてもらったら、最近の車には人を守るためのさまざまな自動制御機能がついており、例えばブレーキとアクセルの踏み間違いに備えた「急アクセル抑制機能」などを搭載している。

安全運転支援システム Honda SENSING | Honda公式サイト

家族で話し合ったこと

父方の祖父は70歳で病死した。数年前まで父は「俺も70までだ」と口癖のように言っていた。最近になり「男の健康寿命は72歳」と言い出したので「お父さん、70で死ぬ気はなくなったんだな」と思っていたが……いい機会だととらえ、父にきいてみた。
「いずれは運転をあきらめなければいけないときが来る。その後は住まいのこと、どう考えているの?」
すると「なにも考えていない」と言う。

なので、私の意見を伝えた。

買い物や病院通い、生活に不便のない便利なマンションなどを数年かけて探して、いい物件があれば引っ越してほしい。
弟のグループホームから少し離れても、タクシーで行くとか、そのときだけ運転するとかの選択肢がある。
車の運転についても心配だが、それより、自分の部屋に戻るのに母が必ず階段を上がらなければならない家で、仏壇も2階にあり、そんなところで80、90になっても生活するのは危険だ。この先、もっと高齢になったら2人とも平屋か段差のないマンションで暮らしてほしい。

そのように2人に伝えると「わかった」と言っていた。

 

そんなわけで、事故から間もない時期に家族で話し合う機会が持てて幸いだった。
今後も父と母、2人でいるうちは助け合って生活するだろうし、自分で頭を使って運転して、あちこち出かけたりして楽しくやっているうちは認知機能も活性されてよいのではないだろうか。

父方の祖母は持病がありつつも86まで生きたし、母方の祖父は90まで健康で長生きした。連れ合いの祖母は大腿のケガがもとで認知症になったが現在も存命である。
運がよければ私の父母も90ぐらいまで優に長生きするだろう。

長い「老後の人生」をできるだけ楽しく健康に暮らしてほしいと願っているし、私もそのためにお手伝いできることがあればするつもりだ。

なにか「こと」があったときに賢く判断できるよう、今後も情報収集を続けたい。