なにか新しいこと日記

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【東京散歩】2023年10月、銀羊堂さんと皇居の周りを半周した

2023年10月2日、友人の銀羊堂さん(通称:銀様)を誘って散歩に行ってきた。

ルートは日比谷駅から九段下駅まで。皇居を巡る半周コースである。

散歩ルート(1時間40分)※国土地理院の地図をもとに作成

1.出発地:日比谷駅

日比谷駅前

14:00に地下鉄の日比谷駅で待ち合わせし、地上に出た。
日比谷公園沿いを歩き、桜田門をめざす(大体20分)。

桜田門の交差点に赤レンガの瀟洒な建物が見え「東京駅に似ているけど、ちがいますね」「上杉家上屋敷って書いてありますよ」と2人で看板を見ていたところ、通りすがりのおばさまが突然話しかけてきた。「あれは旧法務省の建物です。中は見学できますよ」

旧法務省(中央合同庁舎第6号館赤れんが棟)

銀様がしょっちゅう通りすがりの人から話しかけられるという話、本当だったんや……。(べつに疑っているわけではない)

2.皇居外苑(30分)

皇居周辺は大まかに4つのエリアに分かれる。
天皇陛下がお住まいになるエリア以外の3箇所(北の丸公園・東御苑・外苑)では、一般人が見学できる場所も多い。

皇居外苑 全域マップ ※環境省サイトより

皇居外苑マップ:引用元はこちら→園内マップ|皇居外苑|国民公園|環境省


中でも、南端に位置するこのエリアは「皇居外苑」と言って自由に散策できる。広大な土地に、外国人観光客の姿がぽつぽつ見られるぐらいで、比較的人が少ないところがいい。

なんといっても都心部でこんなにも空が広く見える場所はここだけだろう。それだけで、私にとっては価値がある。清々しい場所だ。

桜田門

桜田門といえばご存じ、警視庁本部があるところだ。この辺りはところどころに小さな「見張所」があり、杖のようなものを持った警察官が立って目を光らせていた。警棒ほど威嚇的ではないが、あきらかに武器としての存在感を示している。(そう言えばウォーキング・デッドに棒術使いの男がいたなあ。モーガンだっけ。)

祝田町見張所

二重橋の前の柳の木の下で、アフリカ系の外国人がにぎやかに1人ずつポーズを取って記念撮影していた。
銀様が「島倉千代子の歌に『これが二重橋、記念の写真をとりましょね』というのがあって……と言い出し「へ〜、知らないなあ」←音楽の素養がまるでない!

二重橋

坂下門、桔梗門を通り越し、掘に沿って北へ歩いた。しばらく柳並木が続いた。

桔梗堀のあたり、柳並木

堀は一面を黄色い藻に覆われており、きれいとは言えない。

銀様が言うには、中に鯉や魚が棲んでいるらしい。時折、水面に波紋が浮かんだ。
銀様は目がよいので「ほら、黒い背びれが動くのが見えませんか?」とおしえてくれたが、私はど近眼のため、水面下の魚影まで捉えられなかった。
こういう身体能力は個人差が大きいよね。

3. 大手門(休憩90分)

『散歩の達人』のコースを参考に、大手門から「東御苑」に入って庭を見学するつもりだったがここは常時入れるというわけではなく、訪れた日は残念ながら定休日だった。(月曜、金曜、天皇誕生日は休みと『散歩の達人』に書いてあったのに……)

なのでそのまま掘に沿って、北へ向かった。

途中、大手町の高層ビルの地下に入り、カフェで休憩した。(あとから気づいたが、ビルの裏手にはかの有名な「将門塚」があったらしい。今度、機会があれば訪れてみたいところだ。)

 

カフェを出る際に私が最寄りの出口から出ようとしたら、銀様から「そっちへ行くとあさっての方向ですよ。本当に方向音痴なんですね!?」と言われた。で、そのときに「実は、地下は苦手でこういうビルに入ると心理的安全性がないので用が終わるとすぐに脱出したくなるんです」と打ち明けた。普段はさほど意識していないが、あきらかにその傾向はある。

その後、歩きながら「コロナ禍の前半は、家族といっしょにずーっと家の中に閉じ込められて苦痛でした。一時は拘禁反応に近いものが出てましたよ。今も、とっさに恐怖に対する反応が強く出ることがあります。3年続いたコロナ禍で心を病んでいる人はほんとうに多い。これから数年かけて、皆が異常になった心理状態を少しずつ解除していく。いまはそういう時期なんじゃないですかね」と話した。

4. 和気清麻呂像

大手門の北に銅像があった。てっきり徳川家のだれがしかと思って近づいてみると、全然違った。
奈良時代末期から平安時代にかけて活躍した朝臣、和気清麻呂(わけのきよまろ)だそうだ。言われてみれば、装束が奈良時代っぽいな。帯刀しているけど。

和気清麻呂像

「和気清麻呂ってどういう人でしたっけね……」「私は日本史はまったくわかりません」「私も、すっかり忘れました」

帰宅後調べてみると、孝謙上皇の寵愛が深かった僧侶、道鏡が畏れ多くも天皇になろうとして画策した際に、その野心を挫き、一時は流罪にまでなっていたが、その後政権に復帰。後の光仁・桓武天皇に深く信頼され、平安遷都、造都に尽力した臣として功績をたたえられた人物だそうだ。昭和15年、紀元2600年記念事業として楠木正成とともに文武の二忠臣を象徴して建てられたという。(ちなみに楠公の像は「皇居外苑」の南にある。)

この後、竹橋駅・毎日新聞社の前を通過した。桜田門の前で見かけた「主張が強い」せんべい屋のトラックと再び出会った。新聞社の前にしばらく停車したのち、走り出すところだったようだ。

播磨屋本店のトラックを目撃

「あのおせんべいの店、すごくおいしいという話ですが、主張が強すぎて従業員が居つかないんですって。実店舗は閉めて通販専門にしたらしいですよ」とTogetterで仕入れた知識を披露した。

あのトラック、本当にこのへんを走ってるものなんだな〜!

5. 北の丸公園(休憩含め、40分)

竹橋を渡って国立近代美術館の前を過ぎ、北の丸公園へ。国立近代は何度か来たことがあるが、その背後にある科学技術館は一度も来たことがない。(銀様はお母様についてしょっちゅう来ていたそうだ)

国立近代美術館

科学技術館

このエリアはどうやら、公園として人々が自由に出入りして散策できるようだ。この日は月曜日。(美術館などは休み)人もまばらな公園を歩き、自販機でお茶を買って休憩した。

武道館の裏手にある無料休憩所

ランナーより、犬を連れて散歩している人が多かった。警察官の姿も見あたらない。

エリアごとに、全然性質が違うんだな。

ここの林は鬱蒼として気持ちがいいね、と話した。新宿御苑などはどうもきれいに整備されて過ぎていて落ち着かない。

ここで、急に背の高い外国人男性に話しかけられた。「英語は話せますか」「少しなら……」

最寄り駅はどこか、六本木に行きたいがどうしたらよいかを訊かれ、片言の英語で応対した。(銀様の方がちゃんと文章で応えていた。)

銀様といると、やっぱり何度か話しかけられるんだなー!

銀様は蚊に刺されてしまったようでムヒを出して塗っていた。虫除けスプレーを持ってくるべきだったなあ! 忘れていた。

人気のない武道館なんて変な感じだ。田安門をくぐり、九段下駅へ至った。

田安門

6. 終点::九段下駅

こうして3時間20分の散歩は終わった。休憩しておしゃべりしていた時間が半分ぐらいあったので、たぶん、実際に歩いたのは1時間40分ほどだ。
12000歩、よく歩いた。

久しぶりに革のトラベルシューズで歩いたら、底が硬く、家に着く頃には足の裏がピリピリしてきた。気をつけないと、足底腱膜炎になりそう。
10000歩も歩くなら、クッション性のあるスニーカーにするかインソールでも入れたほうが良さそうだ。そろそろ新しいスニーカーが欲しいな!

 

友だちと歩くとおしゃべりに気を取られがちだが、それはそれで新しい発見があり、おもしろかった。その場所にまつわるちょっとした思い出話だとか、お互いに益体もないことを話しながら散歩するのは楽しく、贅沢な時間の使い方だと思う。

 

なお、今回も『散歩の達人 歩きニストのための東京散歩地図』を参考にした。

次に皇居を訪れるときは大手町からスタートして、東御苑の庭園を歩いたり、日曜・月曜以外開催しているという皇居参観に行ってみたい。

前回の散歩:2023年9月27日、石神井公園

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