
3月も政治の本を何冊か読むつもりで買ったりしていたが、イラン侵攻勃発のショックのさなか、確定申告をしたり、パートナーがインフルエンザにかかって40度超えの高熱にうなされ、自分も仕事を休んで看病したりして、てんやわんやのうちに終わった。
とにかくストレスフルな状態が続き、落ち着いて読書どころではなかった。
ようやく読書を再開したのは月末になってからだ。
政権交代を超えて
御厨貴、牧原出、佐藤信、3人の学者による座談会のパートと、それぞれが見た1993〜2013年の政治史。それから民主党政権下の政治改革の重要人物のインタビューが載った本。興味あるテーマで、知らないことも多く、じっくり読みたいところではあったが、読んでいる最中、えむさんがしょっちゅう話しかけてきて散漫になり、全然頭に入ってこなかった。
検証令和の創価学会
長年、創価学会・公明党のことをよく知らずに「あやしい宗教団体」と思い込んで偏見の目で見てきたが、それはこども時代に親から押し付けられた偏見まじりの教育の結果に過ぎず、実際には、教義もなに一つ知らないのだから判断のしようがないことに気づいた。
硬いが、誠実に書かれた本で、知りたいことは大体網羅していた。ざっと読んだだけで深く理解していないので、もう少し宗教史・日本の政治史を勉強した上で、あらためて読みたい。
福音派ーー終末論に引き裂かれるアメリカ社会
2026年の新書大賞3位に選ばれた新書。えむさんが「2人とも読むだろう」と思って買ったのを先に読ませてもらった。
「福音派」ってよく知らなかったけど、要はキリスト教系の新興宗教で「古きよきアメリカの価値観」に基づき、偏った思想を形成している宗教集団のことだ。宗派としては細かく分かれたものを包括的に「福音派」としてひとまとめにしている。
この中で政治と結びついて活動しているのは、一部の人たちで、白人優位の思想を持ち、妊娠中絶に強く反対し、またこどもたちに進化論を教えず、学校でも神の教えを布教することに強くこだわり、当然のように同性愛を排除し、近いうちに世界戦争が起き、世界が破滅してキリスト教徒だけが救われる終末論を信じて活動している。その終末論の中でイスラエルの人々が果たす役割があり、最後には彼らはユダヤ教を捨ててキリストにすがることでしか救済されないのだが、自分たちが信じる予定調和のために「福音派」はイスラエルを支援し、シオニズムに与しているということらしい。
上記のまとめは、私がざっくり読んで解釈したもので、あやまりがあるかもしれないので、この記事を読んだ方はうのみにせず、自分で本を読んでいただきたい。
アメリカの歴史を古くまでさかのぼり、ニクソン、カーターから最新のトランプ大統領に至るまで、大統領と福音派の関係を書いていて勉強になった。
しかし、読みながら「勝手なことばっかり主張して……」と終始ムカつく読書体験になった。
というのも、この本が出版されたのは2025年9月だが、みなさんご存じの通り、2026年2月28日にアメリカとイスラエルがイランへの軍事侵攻を開始し、われわれの日本も戦争に巻き込まれる寸前のところまで来ているわけだ。私としては望まない戦争に巻き込まれそうになり、政府の無策のために、5〜6月にも燃料や物資が尽きて医療崩壊するのではないか(そうなれば、身近な病人が殺される)という不安の中にいる。どうしてこんなことになったのか、その原因の一端だか、大部分だかを担っている思想を知るのは胸糞悪いが、重要なことだ。2026年必読の1冊と言える。


