なにか新しいこと日記

当サイトではアマゾン、楽天のアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。

事業復活支援金の事前登録を行政書士さんにお願いした【体験談】

2022年1月31日に始まった個人事業主・中小企業向けの支援制度、事業復活支援金。私は1月末から準備を始めた。

事業復活支援金

コロナ禍の支援策として1発目の『持続化給付金』では、手続きが比較的簡単だったことの隙をつき、学生やサラリーマンが書類を偽装して不正受給する事件が相次いだ。そのため、その後の支援制度では手続きがかなり複雑になってしまった。
あーあ!

[目次]

「事前登録」にはお金を払うのがベター

普段取引のある金融機関、顧問税理士、もしくは町の税理士、行政書士などに依頼して、実態のある事業者であることを確認してもらい「事前登録」を済まさなければ手続きができない。
これがなかなか厄介だった。

支援金のホームページには、あたかも無料で「事前登録」ができるかのように書いてある。

f:id:giovannna:20220210175051p:plain

ところがいざ探し始めると、無料でやってくれる業者がなかなか見つからない。

制度としてはこうだ。国から業者に対し1件につき2000円の手数料が支払われる。業者は国から2000円を受け取るか、国からはもらわずに自分で自由に設定した金額を利用者から受け取るか、好きな方を選ぶことができる。

実情としては書類が煩雑で確認に時間がかかるため、2000円では割に合わないと考える業者が多いのも当然だ。
事前のやり取りを含め、当日の面談とオンラインでの登録を終えるまでに1時間かかるとして、税理士や行政書士を時給2000円で働かせるなんて安すぎる。せめて5000円とか1万円の支給がなければ、やりたい仕事にはならないだろう。

私が調べた範囲(私の条件では、ほとんど士業しか出てこなかった)では、手数料は一律33,000円とか支援金の額の5パーセントに設定している業者もあった。

普段から取引のある金融機関であったり顧問税理士が付いているなら、たぶん、無料でやってもらえる範疇かもしれない。そうではない、私のような零細業者はまとまった金額を支払って単発で請けてもらうことになる。

(国からの2000円の手数料だけで引き受けてくれる業者は、学生バイトなんかを安く使って書類を集めさせ、流れ作業でこなしているのではないか。いい加減な書類で登録して、後で不備が見つかったときに支援金の支給が遅れて損をするのはこちらの方だ。)

体験談

私は近所の行政書士を検索し、まともにホームページがあり、平日メールでやり取りできそうな人を探した。手数料を訊いたら、5500円と言われたのでお願いすることにした。

結果として、面談の前にメールでのやり取りが5往復ぐらい必要だったため、至極まともな金額(どちらかというと安いぐらい)と感じた。

事前確認の必要書類

1. 申請者の本人確認書類

運転免許証を提示した。

2. 確定申告書類の控え (税務署受取印があるもの、e-taxの場合は受信メールの写し)

私は申告はe-taxでやっていたがメールの控えをダウンロードしていなかったため、過去のデータが期間を過ぎて消失してしまった。そのため事前に区民事務所に行き、「課税証明書」を取ってきた。(税務署より近くて空いていると考えた)

税務上の年度は1年ずれるため、書類取得時には注意が必要だ。

なお、役所の人に「コロナ関係の支援金の申請に使います」と話したら発行手数料300円×2通は無料になった。(これは市区町村によるかも?)

3. 帳簿書類: 売上台帳、請求書・領収書など

期間中(私の場合は2019年〜2021年11月まで)の売上を見せる必要がある。元々エクセルで管理している表があったため、そこから売上のみを抜き出して別表として画面共有できるようにまとめた。

また、売上の中で金額が多いものの請求書などを見せる必要がある。私の場合は請求書ではなく全て領収書として保管しているため、該当月の領収書から1枚ずつ抜き出してスキャンしたものを提示した。

4.通帳

私はネットバンクの取引レポートを毎月郵送してもらい、保管している。該当月の入金データ(2019年は自分の手でATMから入金したもの。2021年は回収代行業者から決まった日にまとめて入金されたもの)を含むページをスキャンした。

5. 申請者本人が自署した宣誓・同意書

これを忘れていたため、当日慌ててダウンロードし、Appleペンシルで自著したものを提示した。

テレビ会議・面談の方法

私が依頼した行政書士の指定する会議方法がzoom面談だった。

zoomはほぼ初めて。行政書士に連絡したアドレスで新規にアカウントを作り、PC版アプリをダウンロードして、前日にパートナーと練習した。

画面共有のやり方を知らなかったため、私は勘違いしてカメラの前に書類をかざすのかと思っており「そんなわけない。おばあちゃんか!」とパートナーに笑われた。
練習してもらって、良かった……。

書類はできるだけPDFにして画面共有できるように準備した。パートナーいわく、必要書類は予め開いておき、すぐに見せられるように準備しておくのが常識だそうだ。

  • スキャンできるものはスキャンしてPDFなり画像データに変換する。
  • スキャナーがなければスマホで写真を撮って保存しておく。(iPhoneの場合は後々のことを考えてJPEGを選ぶ)
  • エクセルは画面を開いておくか、PDFにして準備する。

これらを全て開いた上で面談にのぞむのがおすすめだ。
画面上の見せたくないもの(ブックマークバーなど)は全て取っ払っておいた方がいい。

進捗・感想

近所の行政書士さんは親切丁寧だった。メールの返信も早くて助かった。
依頼した翌週の初めには面談を予約することができ、面談もこちらが慣れないので画面共有に戸惑う時間が長かったが、30分で完結した。

面談中に画面を共有しながら先方が事前登録フォームに記入し、登録を済ませてくれたため、すぐに申請できるようになった。
行政書士への支払いはメールで請求書を送ってもらい、即日振込した。

書類の管理が悪くてすぐに取り出せない(確定申告、青色申告、請求書、通帳など)とか、書類がなんだかわからない人、zoomに慣れていなくて練習できる相手もいない人は大変だろう。

私のPCは10年くらい前に購入したMacで、動作が重く、書類を開くのにいちいちむだな時間がかかってストレスを感じた。(その後も書類をかき集め、必要な部分にマークをし、一枚ずつ分割してスキャンしてPDF化して……申請するまでに2時間かかったことを申し添えたい。)

今回支援金をいただいたら、PC購入など、全て設備投資に回すつもりだ。

コロナ禍1年目にもらった支援金は全て生活費(おもに家賃)に消えた。その後、事業収入は2〜3割減で推移しており、支援金の受給資格に満たないので苦労した。

言わせてもらえば、年間で売上が5割も減ったら私のような零細業者は廃業を考えるのが普通だ。2〜3割減でも1年続けば相当苦しい。1年経たないうちに次の支援策を打ち出し、3割減でも受給できるように制度を見直したのは、十分とは言えずともマシな施策だと思う。

国は十分に助けてはくれないので、個人で設備投資・新規営業をして今後も収入維持できるように努力するしかない。なにも手を打たなければ、このまま日本経済と共に沈んでいくばかりだ。