なにか新しいこと日記

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母の実家の終活プロジェクト

祖父母が建てた家を売りに出すことになった。
その前に「家族の写真を一目見たい」という思いから名古屋行きを決めた。
旅程は2泊3日。家族行事以外の時間は観光もして、盛りだくさんの旅になった。

家族会議

いずれ祖母が鬼籍に入れば実家はどのみち処分することになる。
老人施設に入居している祖母は、あと10年生きてくれるのではないかと予想しているが、10年経つと相続人は70を越える。空き家は今のうちに処分しておいたほうが楽ではないかとみなの意見が一致した。

家を建てたハウスメーカーの関連会社が見積済みで、この後、他社でも査定してもらうことになっている。家自体の価値は低く、土地の値段のほうが高いそうだ。

今回の名古屋行きでは相続人同士あらためて話し合い、夜の食事会では「みなさんで協力して、この問題を解決しましょう!」と決起集会のようになった。
この重大問題について、ひとまずスムーズに話が運び、母も私もほっとした。

掃除と片付け

祖父はなんでも几帳面に整理して取っておく人だったから、いまだに大量の遺品や書類が残されている。

例えば、株式の売買記録が50年分。封筒に鉛筆で家族の名前を表書きし、年代別にダンボールに詰めあわせた物が押し入れの上段に大量に眠っていた。
叔母夫婦は「個人名が入った書類は氏名を破って捨てなくてはいけない」というポリシーのもと、律儀に破ったりシュレッダーにかけてコツコツ捨てていってくれたらしい。
叔母と並んで作業しながら、
「こんなもの、全部取っておかなくてもいいのに……。おじいちゃんはもしかして、自分の功績として娘たちに見てほしかったんですかね」「そうかもね」と話した。

重要書類は破棄するか、まとめて溶解処分サービスにでも出すとして、他の物は業者を入れて一切合財持っていってもらうしかない。

 

今後は人が見にくると思ったので取り急ぎ、水回りだけ掃除してきれいにしてきた。石けん、スポンジ、歯ブラシ、入れ歯など。生活の痕跡はみんな捨てて、トイレを掃除した。

一見きれいそうに見えても、床を拭いたらシートが真っ黒になる。
そりゃそうだ、4年も空き家なんだからね。

お宝発見

旅行が趣味だった祖父は、膨大な写真とネガを残して去った。
書棚には山ほどのアルバム。業者に印刷、製本させたと思しき写真集やDVDもある。自然の風景が好きな人だったから、ツアーで行った山の景色やクルージングで見た岸壁の写真なんかが多いようだ。
一族はみな旅行好きだが、人によって楽しみ方や感動のポイントが異なる。祖父の旅行の写真に特別興味を示す者はいなかった。

一方、私は家族の写真を探していた。
4年前に家中探してもどうしても見つけられなかったものだ。叔母もあちこち探してくれたのだが「ない」という。

3階のトイレに湿気が入らないようにダンボールで保護された一角があった。表側に祖父の字で旅行先の国名リストが書いてあり、ここには「ない」と思っていたが「一応見てみるか」と……バリバリっとダンボールを剥がして見たら、下のほうに探していたアルバムが隠れていた。

だれも見たことがないような古い写真が出てきて、大いに盛り上がった。

施設にいる祖母と面会

次の日、アルバムの一部を持ち出し、祖母に見せた。
祖母はコロナの間に白内障が進行しており、タブレットで撮影した写真の顔の部分を大きく引き伸ばしてやっと見えるような状態だ。

若い頃の写真や、結婚したときの写真を見せ、「おばあちゃんって、若い頃、美人だったんだね」と言ったら「かわいいねぇ、自分で言うのもなんだけど、かわいいねぇ」と目を細めていた。
祖母の母や、若くして亡くなったという兄さんの写真も見せてあげた。

こういう写真はデジタルにしてみんなに配ったり、祖母の分は大きく引き伸ばしていつでも見られるようにしてあげたら喜ぶだろう。

思いついて、一部のアルバムを東京の自宅に送ることにした。

ファミリーヒストリーを知りたい

若い頃は年寄りの話を聞いてもイメージが湧かないし、わからない話が多く、聞き流していた。年を取ると、昔の話も映像で見たり人から聞いたりして知識を得、昔よりわかるようになる。自ずと家族の歴史やルーツを知りたいと思うようになった。
親戚の子らも、いずれ、同じように思うかもしれない。だから、写真をデジタルにして残しておきたい。

帰りの新幹線で父が「うちの名字は〇〇の辺りに多いんだよ」と言い出した。ちょうどその辺りを通るときだった。

父方の祖父は早くに亡くなったから、昔のことを聞く間もなかったと父は随分悔やんだらしい。いまさらどうすることもできないと思っていたが、考えてみれば父は末っ子だから、上のきょうだいに訊けば、少しぐらい覚えていることもあるかもしれない。
全員70代になっているから、早く聞いておかないと……。一番上の伯母は埼玉にいるので今度アポを取って話を聞きに行くつもりだ。