なにか新しいこと日記

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新型コロナ対策でステイホームした私の個人的記録 2020年4〜5月

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2月に祖父母の見舞い兼小旅行に出かけるつもりが、あれよあれよと状況が悪くなっていき、計画は頓挫した。

2〜3月は仕事も減り、情勢の変化を刻一刻と感じた。それでも3月までは細々と収入があった。

3月末、志村けん氏の訃報を聞いて、このまま仕事を続けることはできない、顧客の命を守る行動をしなければならないと判断し、一部の仕事を自粛することにした。その後すぐに緊急事態宣言の準備報道を受け、しばらくの休業を決意した。

この頃、フリーランス向けの持続化給付金について政府の方針が明らかになったが、いつ支給されるのかは不透明な状態だった。4月はほとんど収入がないまま耐えることになった。

いずれこういう事態になると3月から予見していたが、実際仕事を手放してみて、精神的にどんよりした。両親は心配していたようだが、電話をする気力はなく「すぐに食べるに困るようなことはないから安心して」とメールするのみに留めた。このどんより感は4月末まで続いた。持続化給付金などについて申請できる見込みが立って、初めて霧が晴れるような感じがした。

ヒマな間はせっせと家族の食事を作ったり、オーブントースターを選んで購入したり、DIYをしたり、Kindle Unlimitedを契約してマンガを読んだりして過ごした。

解体屋ゲン』という、解体業の社長を主人公とした平和なマンガが67巻までKindle Unlimitedに入っており、大変ありがたかった。素人なりに土木や建設の知識を身につけて少し賢くなった。この作品は、登場人物の女性がすぐに脱いだり水着姿になったりするところを除けば、万人にお勧めできる良い作品だ。

4月はメンタル不調のため、映画を見たり、小説を読んだりする気分にはなれず、ぐったりして過ごした。感染症関係では、外園昌也著のコミック『エマージング』を読んだ。

初めの頃は、パートナーが24時間在宅し家の中で仕事していることに慣れず、しんどかった。仕事のイライラを家庭に持ち込まれると迷惑だ。また同じ部屋でオンライン会議なんかされると、情報もダダ漏れであるし、私も会議に参加しているような臨場感を味わわされてつらかった。途中でパートナーがマイク付きのヘッドセットを購入し、相手側の声が遮断されると、いくらか平穏が戻ってきた。私には1人の時間が重要であることを断固として訴え続け、静かに本を読んだり、昼寝の時間帯はお互いにそっとしておくよう、ルールを設けた。

5月1日夜、持続化給付金を申請した。相変わらず無収入のままゴールデンウィークが過ぎていった。2月からスマートウォッチにて歩数を計測しており、5000歩を下回る日が2日続くと心身共に不調になることがわかって、なるべく毎日散歩に出かけた。逆に、パートナーは全く出かけないので健康面が心配になった。

メンタルが徐々に回復し、仕事を再開した後のことを考えるようになった。今後のスケジュールについて、ホームページに告知を出した。同業の友人たちと連絡を取り合い、電話で近況報告した。ふと前職のボス(高齢で持病があり、地方で一人暮らしをしている)のことが気になり、ご機嫌うかがいの電話をした。お元気そうだった。実家の母にも電話した。

ゴールデンウィーク中に2度、友人のたぐちさんと連絡を取り、ツイキャスで歓談した。これには驚くべき効果があり、肩にこびりついてどうにも取れなかった重い肩こりが翌朝には軽くなっていた。

映画やドラマも少しずつ、観るようになった。感染症関係ではNetflixで『コンテイジョン』を観た。何年か前に観た時は知識が乏しく、見落としていた描写が一気に理解できるようになり、恐るべきリアリティをもって迫ってきた。コロナ前の世界で、あそこまで正確に予見して作り上げた製作陣は凄い。病気の種類が全然違うが『ホット・ゾーン』などの影響もあるのだろうか。

また、Twitterで見かけた医療コミックの『インハンド』シリーズがおもしろく、Kindle版を大人買いして読んだ。主人公の変人キャラが魅力的だし、著者の朱戸アオは、連作で次々にネタを繰り出しているところを見ると、なんらかの医療的バックグラウンドがある人ではないか。他の作品もぜひ、読みたい。

さて、仕事を再開するにあたって、オンボロのスマホをどうにかしなければならない。ステイホームしている分には支障なかったが、スマホタブレットももはやバッテリーが限界だ。政府からの10万円をあてにして新調することに決め、Appleに注文した。iPadが届いて、一層電子コミックを読むのが捗った。

部屋が汚いのも気になり、片付けたり、不用品を処分したりした。

ステイホームの影響で、手芸店は閉まっているが通販が殺人的に混雑する傾向が続いていた。(そのため、しばらく受注を中止しているサイトも散見された。)2月に作ったガーゼのパジャマを下ろしたら着心地が良く、気に入ったので、生地を再度購入するため、入荷待ちメールリストに登録した。運良く欲しい色がすぐに入荷し、入手することができた。5月14日に作り始めた。

持続化給付金は5月15日に入り、すぐに滞納していた家賃をパートナーに対し支払った。3〜6月までの分をまとめて入金した。すでに貯金を削って生活しており、様々な支払いに回した上、住民税まで考えると手元に残る資金は心許なかった。

6月に仕事を再開したとして、ほとんど収入は期待できないだろう。7月以降も去年の半分のボリュームがあればいい方だ。12月までの収入を予測するだに厳しい。今更ながら、質素な生活を心がけることにした。場合によっては副業も考えなくてはならない。

5月の後半に用があってオフィスに出向くと、管理者が加湿器に次亜塩素酸水を入れ、いわゆる「空間除菌」を実施していることがわかった。なんということだろう。物品の消毒に使用するのはまだ理解できるが、ヒトの皮膚や粘膜、呼吸器に対して危険かもしれないのに……。友人に意見を求めると、絶対反対!という人もいれば、人体に危険はない、私もやっているという意見もあり悩んだ。管理者に運用状況を問い合わせると、常時噴霧しているわけではないこと、こちらの希望によって部屋ごとに止められること、噴霧後に換気を行なっていることなどが確認できた。オフィスのオーナーにケンカを売るのは得策ではない。反対意見は表明しつつも、ここは穏便に済ませた。

この頃仕事の再開について厳しい見通しとなり、再び陰鬱になった。私の対応やオペレーションでまずい点も多々あり、営業の下手さが浮き彫りとなった。しかしだ。4月初旬の危険な状況を考えれば、休業の判断それ自体に後悔はない。反省すべき点は反省し、次に生かすよりほかない。この災害多き国に住み続けるなら、危機はまた来る。何度も来るだろう。

差し当たっては、秋冬に来るだろうと言われている第二波で医療崩壊などの危機に陥らないよう、個人レベルでできる努力を粛々とするのみだ。

私は5月末日まで休業し、6月から仕事を再開するつもりである。しばらく休んでいたヘアサロンや歯科もこの際行ってよいだろう。それでも外出は最低限に留め、東京都の指標に従い、しばらくステイホームを続ける方針だ。だが、こういうとき、要・不要を簡単に区分けするのはどうにも残酷と感じる。行きたいところは他にもたくさんあり、どれも私の人生において必要不可欠な要素なのに……。

実家にも行けないし、名古屋でそれぞれ別の施設に暮らす祖父母に再会できるのはいつの日か……。それまで、どうか元気でいてくれるように願っている。

これが私の2か月間の記録だ。おおむね沈んで無気力だったが、それなりに健康的に過ごせてほっとしている。普段から根暗な人間は、沈んでも大して差がないのだ。

お題「#おうち時間