9月の初旬に2回目の予防接種を受けた。
会場はえらく空いていた。待合室の60席は半分も埋まっていない。この地域では早くも頭打ちってことか。それともモデルナ社の異物混入の影響でキャンセルが多く出たとか？
翌日休暇を取った。
副反応自体はそれほどでもないが生理にぶつかってしまい苦しんだ。
腰が痛い。お腹が痛い。気持ち悪い。おえーー。これらは生理痛の症状だ。1日床に臥していた。
副反応っぽい症状としては両側のクビの痛みと肩の鈍痛があった。クビの痛みはよくわかんないけど、リンパの腫れかな？
夕方熱が上がって悪寒がしたので解熱剤を飲んだ。30分もすると劇的に調子が良くなり生理痛は消えた。
全体的に副反応より生理痛の方がつらかった。生理痛と風邪が重なったみたいな感じ。しんどい。
3日目も肩が渋っていたがフェイタスを貼り解熱鎮痛剤を飲んで仕事に出かけた。
8月末に母親の病気が発覚し9月に入院・検査・手術を一気にやることになった。このご時世でこんなに早く手術してもらえるとは、ありがたい。
9月中旬。医師からの説明の日に私も行って話を聞いてきた。
久々に越境した。
実家の近隣の田んぼは実り、黄金色の稲が風になびいた。ところどころ青いところがあるのは刈り取りが終わった後の根元が伸びているのだという。20年近く住んでいたのに知らなかった。自然や田畑に目を向ける感性が死んでいたのだろう。
感染防止のため原則として面会は不可だ。差し入れは可能。
2週間も入院したら後半はさぞヒマだろう。術後しばらくは痛みや腫れとの闘いになるとしても……。
iPadを選ぶときにセルラーモデルを強く勧めるべきだった。わざわざ無制限のモバイルルーターなんか借りるのは不経済だ。失敗したなーと思った。
手術の立ち会いには私が行くことになった。
立ち会いは1名限定。実際には手術室に入るわけではなくなにかあったときに同意書を書かせるため、近くに待機させる要員……だと思う。
この日は医師からの説明も1名のみに制限されていた。
こういうことは心配し始めたらキリがない。手術と病理検査が終わって医師から結果を説明されるまで私としては深く考えないことに決めた。
素人があれこれ気を回してもしょうがない！ 下手の考え休むに似たりだ。
それでも潜在意識ではストレスを感じていたのだろうか……。
パートナーから久しぶりに「寝言がうるさい。仕事してたらリビングまで聞こえたぞ」と言われた。
寝室から2枚のドアと廊下を貫通して大音量の叫び声が響いたらしい。
「うわぁーーやめろーー！」とかそんな感じの寝言を言っていたみたいだ。
はっきり覚えているわけではないが、母ではなく弟のことを夢に見た気がする。
2〜3年前まで頻繁にうなされて寝言を言っていたらしいがここ2年では久しぶりだ。
余暇は自宅でアドベンチャーゲームをプレイしたり、パートナーと夜散歩に出かけたり諸星大二郎展を見に行ったりした。
なんとなく気持ちが落ち着かず。人と会う予定は10月まで考えないことにした。
手術が終われば1回は実家にも顔を出したいし、まだ弟が暮らすグループホームも見に行っていない。
今年は名古屋は行けそうにもないな……。
9月はヒマだった代わりに経済的には苦境に陥った。
仕事が忙しい時期に手術だ立ち会いだなんてやっていたら参ってしまうので、ちょうど良かった。
考えてみれば前回母が入院したときも開業したてでヒマな時期だった。その頃は失業保険ももらってたしね……。
母に関しては、きっとそういう巡り合わせになっているのだろう。
日頃大した親孝行もしていない代わりに、こういうときにせっせと役目を果たしているつもりだ。
当日は6時台の電車で病院に向かった。
電車とバスを乗り継いで約2時間かかる。辺鄙な場所だ。
待っている間ヒマそうなのでバッテリーとiPadを持ち込んだ。
予告通り5時間で手術は終わった。手術後すぐに主治医から説明を受け、内容を父へと伝達した。大体事前に説明されていた通り順調に運んだようだ。
術後母と面会できたが顔が萎んでおり、麻酔が切れ、小さい声で「痛い、痛い」と繰り返すばかり。気の毒だった。
30分ほど様子を見て帰った。
帰りに昔働いていた店の本部に顔を出した。ちょうど同じ駅のまん前に本店があり、オーナーや同期のY君が今も働いている。
私が働いたのはたった2年だが、資格を取得したばかりで採用していただいた恩もあり、思い出は濃厚だ。
オーナーやY君と久しぶりに話せて気分転換になった。
Y君はコロナ禍で体力を増強するため運動して20kgも痩せ、引き締まっていた。すばらしい！
みなさんお元気そうでうれしかった。
