なにか新しいこと日記

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肺がん患者・家族の記録《その4》退院まで

はじめから読む

something-new.hatenablog.com

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9月末に母の手術が終わり、順調な経過をたどった。

 

体を切られ内臓の一部を切除したダメージは大きい。

翌日はつらいだろうからメッセージのやり取りにとどめ、3日目から退院するまで毎日電話して励ました。
と言ってもたいした話はしていない。10分ほど話して様子を聞き、少し笑えるようなことがあればそれで十分と考えた。

母は親しい友人にだけ病気のことを話していたのでみなさんメッセージを送って励ましてくれたそうだ。電話でも話したりしたらしい。

個室のため、遠慮なく電話できて良かった。

 

痛み止めは使用しているが、十分鎮痛されているとは言えない。傷が完全にふさがるまで痛みはつづくだろう。

病院でのリハビリは特にないそうだ。
廊下を歩きまわって体力回復に努め、病室に置かれたネブライザー(吸入器)を1日2〜3回使用する。これは自力では出しにくい痰を出しやすくするためだ。

手術直後は声も細くなっていたのが日を追うごとに元通りに近づくのを電話越しに感じた。

 

担当医の見立て通り、その週の週末には退院の運びとなった。
全部で9日間の入院だった。

病院に閉じ込められているよりは家でゴロゴロしたり、近所を散歩したりして自由に過ごした方が心身共に楽だろう。
「いつも通りに家事なんかやろうとしないでお父さんに助けてもらってね」と勧めたし、父にも釘をさしておいた。

 

病理検査の結果は後日外来で聞くことになっている。いい結果が聞けるとよいのだが……。

 

治療のうちもっとも重要な部分は終わった。
あとは必要に応じて抗がん剤や分子標的薬を使用するかもしれないし、しないかも……。

今後の長い人生、経過観察をして何かあればその都度対応することになる。多くの人が経験してきたことだ。

 

私としてもできるだけサポートしたつもりだが、家族ができることは狭い範囲に限られている。手術の日に立ち会うのと病人の孤独をまぎらわすのがせいぜいだろう。
今後もときどき連絡して様子をみるつもりだ。

プライベートなことだから、手術が終わるまで人に話すまいと思った。家族と友人のたぐちさんだけに話して、あとはコツコツ記録を取り、これらの一連の記事にまとめた。

このブログが私自身の孤独をまぎらわす助けとなった。

 

この記録はここで終わりだ。

お読みいただいた方にはありがとうございました。